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第21章 case9 【思惑乱レル妨害ノ手】 1

「良いお仕置きだろう?」

漸く顔を上げた斎の目線は鋭く感じた。といっても、私自身は限界で、斎の言葉が、というより意図が読み取れるほどの、余裕はもう無かった。

「お、しお・・・」

荒い息の中で繰り返す言葉も、既にあやふや。

「もう置いていくな」

・・・私は何処にも行っていないよ?と思う。置いてって?

「返事は?」

「うん?」

「解ってないな」

何を言っているのかが解らない。意図が掴めない。頭の中に酸素が足らない。

「解った。それなら、頷くまで繰り返す」

何を?と思ったと同時に、斎はまた顔を埋め、私に対する責め苦を開始した。

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