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第4章 case2 【貴方ガ欲シイ】 2

薄く開いた扉の向こうは、いかにもお嬢様のお部屋、といった感じだった。

中心部に陣取るソファーは全てピンク。その中の1人掛けに座っている。

脚を組み、左ひじを肘置きについて、気怠そうに頬杖つく男、斎。

「エサは?」

覗くと同時に聞こえてきた声。

エサ?

「撒きました」

声とともに歩み寄る・・・お嬢様の筈の、紗香。ただ、覗き見る限りの立場は斎の方が上に見える。

と、同時にその姿に驚く。

昼間だというのに、薄ピンク色のネグリジェ姿。それも薄絹らしく・・・体の線が見え隠れする。

肌の色まで解りそうな薄絹、まるでネグリジェの下は何もつけていないかのよう・・・。

近づき、肘をついていない右側の肘置きに座りもたれ掛る。

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