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第22章 case9 【思惑乱レル妨害ノ手】 2

心臓に悪い冗談を言い終えたらしい斎は、右手に持ったナイフで自らの左人差し指に傷をつけた。

・・・当然、切れば血が出る訳だけど。

斎の血も、当然真紅。

ぽたり、ぽたりとゆっくりだけど、確実に流れ出す血。

ますます何がしたいのかが解らない。

ナイフはそこで用済みになったらしく、机に戻され、

寝かされ拘束されている私の額、両手首内側、両足首内側に血を垂らした。

・・・本当、中世の儀式のよう。

『口を開けて』と言われて開ければ、そこにも数滴垂らされた血。

血の味は・・・人間と変わらず、甘い。

・・・甘い?血が?

何故血が甘いと思ったのか、解らなくて混乱している間に、斎は脚と脚の間、私の中心部に血が滴る指を押し込んだ。

「・・・ンッ」

本来なら乾ききって痛みを伴うはずのその場所は、どうもさっきからムズムズしていたせいか、それなりに湿っていて、

痛みでは無く、甘い刺激を自覚させた。

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