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第23章 case9 【思惑乱レル妨害ノ手】 3

気が付けば、観覧車は緩やかに下降しており、もう少ししたら係員がドアを開けるというのに、

斎さんはその辺を全く考えて居ないよう。

そして、恋人同士の良い雰囲気、というものに流されつつあった私は、

カラダの奥底が訴える本能を高ぶらせる感情に、切なくなる一方。

はっきりいって、キスだけでは足らない状況に陥りつつある。

・・・ヤバイ、なぁ。

簡単にスイッチが入ってしまう。

「絢乃チャン、行きたがってるし行こうか」

地上にいる観覧車の係員が見える寸前で、キスは止まり、

何も無かった顔をして均さんは、私を引っ張り出した。

そこからは、無言で、

手を繋ぎ、引かれるままタクシーに乗り、

タクシーの運転手に告げた先は、学校では、無かった。

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