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第23章 case9 【思惑乱レル妨害ノ手】 3

にやりと笑って、腰を浮かす。勿論、観覧車だから、

「揺れるから、動かな」
「口淋しいんだって」

動かないで。は最後まで言わせてはもらえず。

口淋しいらしい均さんは、煙草の代わりを私のキスを強請る。

「・・ンッ」

「絢乃チャンも口淋しいんだろ?」

・・・口淋しいのは均さんだけでしょ?とは言い返さなかったけど、

狭い観覧車の中で、唇を重ね合って、舌を絡め合って、腕を身体に回し合って、

傍目から見たら恋人同士にしか見えないその状態に、

嫌悪感も拒否感もないこの状態は・・・。

完全に・・・二股?

結構軽い女だったんだ、なんて少しショックを受けつつも、

何故か均さんと距離が置けない自分に困惑していた。

自分自身が解らなくなる。

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