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第24章 case10 【私ハ貴方ノ手ヲ握ッテ】 1

均さんはまるっきり嘘を言った訳では無かったらしい。現に居ない間、何か起こったのは事実なのだから。

逡巡する私に、斎が再度律動を始める。

冷水を被ったかのように覚めていた身体に、再度火をつけるかのように・・・。

「ま、待って・・・ぁあっ」

「待たない」

濡れ、受け入れたままのナカから、少しずつ熱と甘い電流が流れ出す。

待って、とうわ言のように呟くも、もう斎は聞き入れてはくれない。

「今はこのままイって」

そのまま押し倒されると、獣の様に私を翻弄して、

「イクイクイクのぉッ」

甘い叫び声だけが、私に残された唯一紡げる声、だけ。

イかされて、甘い余韻の中、

「学校は、もう行かなさいよ?」

耳元で囁く斎の声が、少し掠れていた。

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