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第25章 case10 【私ハ貴方ノ手ヲ握ッテ】 2

どーーーーーーーーーんッ



前触れ無く、雷が落ちた。

そして、ふっ、と消える部屋の灯り。

「停電?」

「・・・多分」

暗くなった事によって、外から聞こえる風の音と、ゴロゴロと煩い雷の音が良く聞こえる気がする。

そして、窓の外が少し明るい・・・?

「雷、落ちた?」

あの方向は、学校の校舎の方向。桜の樹もある・・・。



ポンッボンボンドンッッ



そして、爆ぜる・・・音?

「的場が様子を見に行くだろう。服を着て、蝋燭をつけて」

斎の声が、少し緊張感を持った気がした。無性に顔が見たくなった。今・・・どんな表情をしているの?

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