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第27章 エピローグ

3月某日、卒業式。呼び出された場所は、桜の樹の近く。観念して、行った。

あれから焼けた部分は撤去されたものの、何とか無事だった部分もあったらしく、

見た目は無残ではあるけれど、少し桜は蕾をつけていた。

「卒業、おめでとうございます」

目の前にいるのは、私を呼び出した落合智明。

3学期中、3年の教室の近くに行かないように、会わないようにしていた。

1学年上は斎がいた学年だから、というのもあるし、宴に出ていて、敵対する一族以外で、内情を知っているのは、彼だけだったから、

彼から逃げていた、というのもある。

それに、彼自身が斎の事を覚えて居るのか、忘れてしまっているのか、聞くのも・・・勇気が無かったのもある。

「随分、逃げられたもんなー」

どうやら、彼は私が逃げ回っていたのを知っていたらしい。

「ごめんなさい」

「別に、気にはしてないけれど。君が一番つらいだろうし」

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