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第5章 case3 【貴方ニ効果的ナ"復シュウ"ヲ】 1

新学期が始まったからといって、表向き、昼間の学校内では何か特別なことは起きないと思っていた。

勿論、授業等が終わり、寮に戻る放課後から夜に関しては、今まで通りの非日常を最低限覚悟しないといけないのかな?と漠然と思っていたけれど。

その認識は始業式とか諸々終わって、寮に帰る間際、あっさりと覆った。

「絢乃、いる?」

教室の中にいるのに・・・背中に幻聴が聞こえた気がする。

「いますよ。絢乃ちゃん、先輩来たよ」

・・・悠里ちゃん、誰と話してるの?と、今では仲良くなった友達の金本悠里に内心呟く。

気のせい気のせい。だって斎とは学年違うし、って・・・さっき先輩とか言ってなかった?悠里ちゃん?

覚悟を決めて、振り返る。

「・・・・・・え、ええっ!?」

半分以上解っていたけど、やっぱりいたのは斎だったけど、やっぱりやっぱりびっくりした。

「何ビックリしてるの?」

斎が私を呼ぶのが当然、といった顔の悠里ちゃん。・・・どうなってるの?

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