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夏、空。

第3章 桃色



私が使っているのは、無難な石鹸の香り。
一番清々しくて、純粋な香りだった。

教室で暗い私がつけるのには抵抗があるため、いつも人目につかないような場所でつけている。


ほんのりと漂う石鹸の香り。

つけた瞬間にひやっとする感覚も好きだ。

つけ終わったところで、教室の中に入ろうとしたとき菅原くんとすれ違った。

思わず振り返ると、菅原くんもこちらを見ている。

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