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夏、空。

第3章 桃色



体が熱くなる。
せっかくデオウォーターで涼しくなったのに!

と思いながらも、かなり嬉しがっている自分がいる。


「あれ?中島さん、なんかつけてる?」

一言も漏らさず、ずっと黙っていたため、菅原くんが口を開いてくれた。

気づいてくれたんだ。

「えっと…、はい…。石鹸の香り…」

私の些細な変化に、菅原くんは気づいてくれた。

「そっか…!中島さんに似合う香りだね」

不意に似合う香りと言われ、一瞬焦った。

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