一人ぼっちの姫
第15章 国民との戦い
おばあさん「昔、同じことを提案した方がいらっしゃったんです。
その方は、とても優しい方で、国民のことを考えていた。
〔国民〕とひとまとまりに言っていますが、国民の中にも差はあります。
それをその方は無くそうとした。
けれど、決まりは改正されなかった。」
「…その人は一体誰なんですか?」
おばあさん「ルイ様のお母様である、ローサ王妃です。」
「え…」
お母様が、私と同じことをしていた?
驚く私に、おばあさんは続けた。
おばあさん「けれど、ローサ王妃は、追放されてしまった。
もう少しで、この国は変わるかもしれなかったのに…。
私もずっと前に王族の人に恋に落ちました。
けれど、結局叶わない恋…。」
この国の王族の数は1万人以上。
王族、国民。
そういって分けられても結局は同じ人間。
恋に落ちたって不思議じゃない…
なのにどうして駄目なの?
「私は、絶対に納得してもらうまであきらめません。
だって、好きなのに…決まってることだからって、反対されるのは嫌です!!」
おばあさん「ルイ様、あなたはローサ王妃によく似ていますね。
きっと、思いを伝え続ければわかってくれる人はいるはずです。
私は何もできませんけど、応援していますから」
「はいっ!!ありがとうございます」