一人ぼっちの姫
第19章 戦争
外を見渡すと、敵と戦っている兵士がたくさんいる。
変わり果てた街の様子を見て、これが戦争なのだと感じさせられた。
隣国までは、長い時間がかかる。
でも隣国へ行けばきっと危険な目に合うことはない。
国民(女子供)は家族を国へ残し、泣きながら隣国へ移動するものもいる。
男たちは、国を守るため国へ残り今も戦っている。
何もできない自分をこんなに無力だと感じたのは初めてだった…。
国民たちと馬車に乗っていた私の手を、キルトは着くまでずっとつかんでいてくれた。
その手はとても力ずよくて、安心できるぬくもりだった