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一人ぼっちの姫

第20章 君のぬくもりに触れていたくて…

「何言ってるんですか…いけません」


「私のこと嫌い?」



「…嫌いじゃありません」



「だったら…」



「でも、だめです」



「なんで…」



「…もう戻りましょう」





「…」




「ルイ様?」



「どうして急にそんなことを言い出すのですか?
行きましょう。」




「やだ…」


「ルイ様っ!!」




「だって、体をつないでおかないと…キルトがとこか遠くへ行っちゃいそうなんだもの…

キルトのぬくもりをずっと覚えていたいの!!」


「…私はどこへも行きません。絶対に帰ってきます。
ルイ様を、一人ぼっちにはしません!!」


キルトは、私をそっと抱きしめてくれた。


「本当に?」



「本当です。」




「絶対だからね?」




「もちろんです」




「…じゃあ、もうちょっとだけ一緒にいて?」



「〈クスッ〉困ったお姫様だ…」



優しく、私の頭をなでるキルト。



私は、今にも泣きそうなのを我慢して思いっきり笑った。




手をつないで、日が暮れるまで一緒にいた。






最後に、二度目の口づけを交わす…。







貴方の優しさを、私は一生忘れない・・・。




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