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この手を離さないで

第4章 初めての胸の高鳴り

麻千架「もう暗くなってきたね。」

漣「…うん」

荷物を持ってくれている漣君。

細い腕なのに、楽そうに持っているのを見るとやっぱり男の子だなって思う。

漣「…誰か来た。」

家まであと500Mくらいのところで前から誰か来た。

不審者かな?

漣「大丈夫…」

今まで並んで歩いてたのに漣君が前に行ってくれた。

私を守ろうとしてくれてるのかな?

優しい。

漣「…心かよ」

っえ!?

前から歩いてきたのは、紛れもなく心君だった。

心「かよって何だよ!麻千架が心配できた。でも漣と一緒で良かった。」

漣「…俺は心配しなかったの?」

心「だって漣は男だろ。麻千架は女だからな。」

心君って不良っぽいけど、外見だけで中身は良い人だ。

心「2人とも遅いんだよ。まったく!」

麻千架「クスクス(笑)」

なんか心君って面白い。

心「何笑ってんだよ。」

漣「…帰ろうよ」

麻千架「そうだね。」

心「いくぞ。」

なんか、案外みんなと暮らすの楽しいかも。

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