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この手を離さないで

第4章 初めての胸の高鳴り

麻千架「…」

漣「…」

一緒に帰るのはいいけど、無言はマジでやめて。

漣君は無口だから…
すごい気まずいよ(泣)

何か話したいけど、何を話せばいいのかな?

私の知り合い、無口
漣君以外いないし、分かんないよ。

っあ!

スーパー行かないと。

ってもう少しでスーパー通り過ぎるとこだった。

麻千架「れ、漣君スーパー寄っていくけどいい?」

漣「いいよ。」

漣君は今カツラをかぶり、誰だか分からない状況です!

流石、芸能人!
カツラをいつもバックに入れているとは。

麻千架「漣君、皆の嫌いな食べ物分かる?」

漣「紅は何でも食べれる…光は人参、咲はピーマン、心はなす、しいたけ…」

麻千架「しいたけは漣君が嫌いなもの?」

コクコクと頷く漣君。

麻千架「わかった。じゃあ今日はカレーにしよ。」

すると漣君はどっかにいってしまった。

麻千架「漣君!?」

カレー嫌いだったかな?

漣「はい…」

漣君が帰ってきたと思ったら、カレーに必要な野菜を全て持ってきてくれた。

麻千架「取りに行ってくれたんだ。ありがとう。」

漣「早く帰って、カレー食べたいから。」

漣君って無口で何思ってるか分からないけど、すごく優しい人だなぁ。

っあ!

麻千架「漣君、ちょっと待ってて。」

カレーにしいたけこっそり入れちゃお。

おいしいんだから。

麻千架「お待たせ。」

漣君にバレないように、カゴに入れた。

漣「…?」




-ありがとうございました-

麻千架「レジ、混んでなくてよかったね。」

漣「だね…」

また、気まずくなっちゃった。

漣「…ん」

急に手を差し伸べてきた漣君。

麻千架「なに?」

漣「それ…」

荷物持ってくれるってこと?

麻千架「いいよ。軽いし。」

漣「もう…」

そう言い、無理やり私から荷物を奪い取った。

漣「女の子は遠慮なし。(ニコッ)」

麻千架「ありがとう。」

ニコッと笑った漣君はかっこよかった。

麻千架「早く帰ろうね」

漣「…うん」

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