或空の群青
第1章 クリームソーダ
「んん゙う……」
さっきまで見ていた夢と
ベッドに寝ている現実とが
曖昧にリンクする。
近くに置いてある携帯を
手に取り開く。
7時15分……か。
あと一時間もすれば
学校でクラスメイトと
笑いながらお喋りでも
しているのだろう。
―――面倒臭い。
――人間が怖い。
だけどそんな毎日が
私を正常な人間に
保っていてくれた。
だから私は今日も
「私」を作っていく。
携帯を見て正気に
なり始めた私は
「ふああぁ…んーっ」と
間抜けなあくびと背伸びで
呼吸を整えてから
ベッドを飛び起きた。