或空の群青
第1章 クリームソーダ
まっ
こいつが馬鹿なこと
してくれたから
しばらく見物だな。
私は陰口を聞いて
肯定もしないし
否定もしない。
それが一番楽だと
学校生活の中で学んだから。
そんな私は誰よりも醜く、
誰よりも冷たい。
「―――次は、〇〇〇駅」
「ゆきちゃんっ行こう?」
一人で降りようとした
私の腕に里美は自分の腕を
絡めて微笑んでくる。
「うん。」
心の中では
こいつと登校したら
目立つじゃねえか…
と思いつつも
まだ朝で演技したての為、
ストレスの少ない私は
笑顔を作って里美と
電車を降りて行った。