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いつもそこには、君がいて

第1章 1 月曜日


「ああ、なら早いわけですね。ははは」

 福田さんに笑われるのも無理のない話だ。

「やっぱり笑っちゃいますよね。ろくにメイクもしなければ、着替えもせずに会社のブルゾンで通勤なんて……」

「え?」

「あ、ちょっとすみません」

 バックヤードの通用口から社員玄関前まで行くと、勝手に玄関脇のタイムカードの打刻をしに動いた私の体。

 マネージャーは“管理職”……

 なまじ管理職になんてなったもんだから、拘束時間がどれだけ長くなったって、その分の残業手当なんかつきやしない。

 管理職手当が申し訳程度に上積みされるだけなのだ。

 出退勤を確認するためだけのこんな行動も虚しさに拍車をかけているんだろうか。

 晴れているせいで余計に冷えてる空の下、駐車場に向かってゆっくり歩きながら私は話を続けた。

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