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いつもそこには、君がいて

第1章 1 月曜日


「いつもすみません。パートさんにチェックお願いしてるんですけど、なかなか……」

 ハムやソーセージなどの加工肉は、賞味期限が生肉に比べて長く商品それぞれで異なるため、チェックしきれていないことが結構ある。

「ああ、別にいいんですよ。これもうちの商品ですから」

「でも、福田さんの仕事じゃ……」

「へ?、ああ、いいんです、いいんです。どうせ同じ営業所なんですし、ね」

 業者自身が直接店舗に納品した加工肉に限っては、こうして“赤色伝票”という形で残品を引き取ってもらうのだが、生肉担当の福田さんにとっては業務外であり、しかも1日置きに来てもらう度にこうだと、なんとも申し訳なくなるのだ。

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