いつもそこには、君がいて
第3章 3 金曜日
妙な空気に取り残された福田さんと私。
「なに、あの態度。なんかムカつきません?」
「でも、三上さんのおかげですね、全部」
「うーん、そういうことにしておきますか、ふふふ」
まあ、言われてみればその通りだし、あのままふたりきりだったらちょっと照れ臭すぎただろうし。
これで良しとするか。
「あ、福田さんも、そろそろ行かないと!」
「……っと、そうでした。じゃ、また夜、巡回来ますから」
段ボールを抱えると、福田さんも通用口から出るところだった。
「はい。よろしくお願いします。寝ぐせ、直してくださいね」
「あ、はい。じゃ、失礼します」