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完熟の森

第9章 酔っ払い

そして二冊の本を読み終え、いよいよ返しに行こうかとメールした。


『待っています』という献身的な返信の言葉に僕は少しだけ浮かれた。


バイトが終わった後すでに夕方6時を過ぎていたが、自転車で雫の家に向かった。


森の中は更に草木が生い茂り、ミミズや蛙の鳴く声が耳についた。


家が見えると雫は玄関横のテラスに座ってビールを飲んでいた。


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