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完熟の森

第14章 雫の別れ

車は県内の海沿いを走っていた。


すでに日が傾き始めていたが、
残暑厳しい夏の終わりの海はまだまだ夏の匂いが色濃く残っていた。


海沿いのパーキングに車を停めて、僕達は浜辺を歩いた。


雫はサンダルを脱いで、波打ち際で遊びだした。


赤いの夕暮れの中、笑いながら遊ぶ雫が余計切なかった。


僕もビーサンを脱いで雫の元へ行った。

足元に波が何度もあたった。


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