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完熟の森

第15章 変化

枯れ葉舞い散る森の中を今日も借りた二冊を持って雫の家に辿り着くと、雫は焚き火をしていた。


「千晶君、いらっしゃい。もう少しで焼けるわよ」


「何焼いてるの?」


「お芋よ。お芋!金時芋お取り寄せしちゃった」


雫はニコニコしながら焚き火をつついてた。


僕の為なのか焚き火の周りには、二つの椅子が用意されていた。


僕はその一つに座って、雫の様子を眺めていた。


少し鼻歌混じりで機嫌良く焚き火をつついてる雫を見てると、僕まで機嫌良くなってきた。


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