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完熟の森

第15章 変化

「克から電話あったのよ」


雫は焚き火を見ながら話し出した。


「まだ続いてるのかって聞かれたから、勿論続いてるわって言ってやったの」


雫は僕を見てイタズラな顔をした。


「まあ、嘘ではない」


僕はそう言うと「そうね」と言ってケタケタ笑った。


だから僕も可笑しくなって笑った。


僕はこんな時間が好きになっていた。


森の中では時間が違うように流れていて優しく温かくそこだけが違う世界のように感じてた。


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