テキストサイズ

完熟の森

第25章 ハンモック

真ん中に重心がかかり、雫に密着してしまう。


少し動くだけでハンモックは揺れた。


二人で寄り添って、木々から覗く青空と木漏れ日と堪能した。


新緑の香りと雫の濃厚な甘い香りが鼻を擽る。


雫が僕を見て、微笑んだ。


「大きいのにして正解。千晶をこんなにも近くで見れる」


雫は少し、頬を染めていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ