テキストサイズ

完熟の森

第28章 君を乗せて

林の中に小さな湧き水がある。


そこに一番蛍が集まる。


僕は雫の手を握りしめ林の中を進んだ。

「雫、見て」


案の定、湧き水の周りに蛍が沢山いて無数の光を放って幻想的だった。


「凄い!千晶!物凄く綺麗!」


「だろ」


弱い月明かりの下、雫の目が感激している。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ