テキストサイズ

完熟の森

第29章 最高のシチュエーション

高校三年の夏休み前、ここからが勝負とクラスのみんなは顔つきが変わり、勉強に本腰を入れるやつが増えた。


みんなこの小さな街から出たくて必死なのだ。


僕も同じだった。


ただ雫と離れるとは思ってなかった。


雫の仕事は時間や場所も選ばないし、
電車なら東京からこの街まで二時間だ。


中には通勤している人だっている。


僕はいくらでも会えると簡単に思っていた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ