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完熟の森

第36章 僕へのプレゼント

「わあ、綺麗!オルゴール?」


色とりどりのストーンがデコレーションされたオルゴールの蓋を雫は指で撫でて嬉しそうな顔をした。


「開けて」


雫がオルゴールの蓋をゆっくり開けると、『Lovin' You』の音色が優しく流れた。


「千晶、この曲…」


「雫が好きって言ってたろ?」


「うん、好きよ。素敵なラブソングだわ。」


雫はポロポロ涙を流し笑っていた。


僕は腰をかがめて、座っている雫の頬を伝う涙を親指で拭った。


「I'm lovin'you…
俺の気持ちだ」


雫の目を真っ直ぐ見て僕は告げた。


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