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完熟の森

第40章 卒業

「千晶、もう終わりにしよう」


決定的な言葉は、僕を突然奈落の底に突き落とした。


一方的で僕の意思を無視した言葉に、僕の中に抑えきれない怒りがこみ上げてくる。


それをいちいち飲み込んだ。


なんとか修復しようともがく感情と入り混じり、
胃の中を誰かが掻き回しているような感じがした。


それでもなるべく感情を抑えて理解しようと雫と話した。


「それって、いつから決めてた?」


「・・・・・」


雫は無言だ。


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