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完熟の森

第41章 簡単な結末

自転車をダラダラと押して森を抜けて、僕は家に帰った。


僕は泣かない。


ここで泣けばいいのに涙が出なかった。


ただ胸が苦しいんだ。


苦しくて苦しくて、もがいて、それでも苦しくて、
息が出来なくなりそうで死んでしまうのではないかと思った。


でも実際死にはしなかった。



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