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狼飼ってます!

第1章 狼飼います!

「ただい…」

靴を脱いで上がろうとした時、それは私の目の前に現れた。

目は鋭く、茶黒い毛が生えていて、手足には長く黒い爪…

こいつは誰だ…?

目の前に立つ、殺気立っている獣。

「あらぁ、お帰り花菜。その子ね、さっき道で見つけたのよ。捨て犬かと思って拾ってきちゃった♪」

茶目っ気を出して若返ろうとする母を、私は無視した。

確かに一見犬に見えなくもないが、これはどう見たって…

「お母さん、こいつ狼だよ!!」

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