
あたしは誰のもの?
第13章 裏切りと幸せ
そう言いたかった
でも言えなかった
千紗はすごく・・悲しそうだったから
「・・・・うちらは小さいときからずっと一緒だったけど・・・でもいつかは離れなきゃ」
―物心がつく前から僕らは一緒だった
―いつも一緒だった
―幼稚園も学校も
―でも僕だけ一つ下だったから
―幼稚園のときは一緒に卒園できなくて寂しくて泣いてた
―小学生のときも中学のときも一つ下だったことにふて腐れていた
そして4人が一緒でも
いつか誰かが離れていくのはわかっていた
それが千紗だったのは予想外だったけど
