あたしは誰のもの?
第16章 溢れ出す想い
「止めんじゃねぇ!祥平、和泉!!」
流架は抵抗しながら怒鳴った
「雄汰!テメェはなに自分が被害者ぶってんだ!フラフラ帰ってきて"ムリ"だなんてぬかしやがってよ!
冷華ちゃんがテメェに振り向かないのは当たり前だ!
いいように利用されて今更好きなんて言われて信用するようなバカがいるか!?あ?」
「・・・・」
「なんか言えよ!!
そんなちっぽけな覚悟ならさっさと冷華ちゃんを諦めろッ!!」
ちっぽけな覚悟・・・・?
「・・・・・おい流架。俺の覚悟はちっぽけだ?ふざけんじゃねぇよ・・・」
「ふざけんな?それはテメェだろーが
お前とは関わりたくない?当たり前だろ!気持ちを伝えれば冷華ちゃんが戻ってくるとでもおもってたのか?
んなわけねぇだろ・・・!そんなこと言われて当然だろ?
そんな当たり前のこと言われてフラッフラッと帰ってきてもムリ?
ちっぽけな覚悟じゃねーかよ」
「ちっぽけな覚悟なんかじゃねーよッ!!
俺は・・・俺はそんな中途半端な覚悟じゃねぇんだ!
そんな気持ちでアイツに伝えに行ったんじゃない。俺は冷華にどんなに利用されてもいい、俺の隣にいてくれれば・・・
でもアイツは俺をそれすらさせてくれない
アイツのなかで俺という存在も消そうとしてた」