あたしは誰のもの?
第18章 "あたしは誰のもの?"
「••••すぐには返事を出すことできないです。ごめんなさい•••••。わたしまだ自分のなかの気持ちが整理できなくて待っててくれますか?」
冷華は少し俯きながら静かに答えた。
雄太は握りしめていた手を少し緩める。
「ありがとうね、冷華ちゃん」
予想外の返事に少し驚く冷華。
「え!?なんで••••」
「俺のことも考えてくれてさ、すっごく嬉しいんだ」
雄太は笑顔だったが、何処か悲しそうな笑顔だった。
「そんなこと••••いつ返事を出せるかもわからないんです」
「焦らないで。俺たちは何十年経とうが何百年経とうが気持ちが変わることはない。冷華ちゃんに完璧に振られるまではね!」
雄太は優しく冷華の頭を撫でる。
「あ、でもひとつ言っとかなきゃ」
「な、なんですか?」
「俺、冷華ちゃんが妹になったら嬉しいなー。妹になっても毎日手出しちゃいそう。あいつら3人のなかだったら哉夜を選んでくれたらいいな」
「そっか•••••哉夜と付き合ったて結婚したらわたし雄太さんの妹になるのかー」
「なんでそんな嫌そうなの。•••気長に待ってるからゆっくり考えな。それじゃ、俺は行くよ」
「あ、はい!またね••••」
雄太もまたね、とゆうと去っていった。
(哉夜、すまん。俺のせいで冷華ちゃんに振られるかも)
心の中で哉夜にそう謝っていた。
そして、冷華にまたね、と言われたことに対して少し嬉しく思っていた。