あたしは誰のもの?
第19章 あたしは―――のもの
コンコンと扉の叩く音がする。
「すみません、ご準備お願い致します」
「...とうとうだね、行こっか」
千草の優しい微笑みに胸打つ音がする
どくん...
「うん!」
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「汝"千草"は、この女"冷華"を妻とし、
良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、
病める時も健やかなる時も、
共に歩み、他の者に依らず、
死が二人を分かつまで、愛を誓い、
妻を想い、妻のみに添うことを、
神聖なる婚姻の契約のもとに、
誓いますか?」
「もちろん、誓います!」
チラッと千草は冷華を見て優しい笑みで答えた
「汝"冷華"は、この男"千草"を夫とし、
良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、
病める時も健やかなる時も、
共に歩み、他の者に依らず、
死が二人を分かつまで、愛を誓い、
夫を想い、夫のみに添うことを、
神聖なる婚姻の契約のもとに、
誓いますか?」
冷華もまた、千草をチラッと見て
少し視界が滲むなか答えた。
「ち、かいます...!!」
「では、ベールをあげてください。誓いのキスを」
冷華は少し身体をさげ、千草がベールをあげる
顔が火照りすぎてすごく熱い...//
きっとあたしは今、顔が真っ赤だろうなあ。
「こんな時になにを考えてるの?」
クスッと笑いながら千草が小さい声で言う
バレてた...!
「愛してるよ...冷華」
「わた...ん!」
"わたしも愛してる"
その言葉を出す前に口を塞がれた。
「皆様、ご起立ください!
2人の愛に祝福の拍手を!」