
ファースト・ラブ
第2章 第1章
「沙菜 !! やっと気づいたんだね !!! 」
「うん…。何で今まで気づけなかったんだろう……。」
「沙菜……。大丈夫 !! 過ぎたことは仕方ないよ。だから、これから2人を傷つけないようにしていけばいいの !!! 相談ならいつでも乗るから ★*゜」
あたしには一瞬、唯が聖母マリア様に見えた。
あたしは……あたしはなんていい友達を持ったんだろう !!!!
「唯…。ありがとう★*゜あたし、南と話してくるっ !!!」
「うんっ。いってら~☆」
あたしは教室を出て南を探した。
………まさか、直と南が禁断の恋をしているなんで !!
それなのにあたしはに南に直と一緒に登校してることを話して……。
絶対、イヤだったよね。
好きな人があたしと一緒に登下校してるなんて知った南は……。
南 !! そういうことだったんだね !! だとしたら直が今朝言ってた“絶対に叶わない恋してる”って言葉もつじつまが合う !!!
ごめんね。直、南。あたし……あたし、2人の恋、全力で応援するからね !!!!
前方に、トイレから出てきた南を発見した。
「南っ !! 南っ !!!!」
あたしは必死で南を呼び止めた。
すると南はあたしの方を不思議そうに見る。
