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ファースト・ラブ

第2章 第1章



そしてあたしはそのことばっかりに気を取られてとっても面倒なことを忘れていたんだ……。

「帰りのあいさつ、さようなら。」

週番がほぼ棒読みがちでそう言った。その後に続いてみんなもさようならと言い、一礼した。
「あ~っ !! やっと終わったー !!」とか「部活だぁ~~ !!」などと教室がサワつく。
あたしもそろそろ帰ろうとした時だった。

「沙菜~、反省文7枚出しにいこうよ。」

唯が原稿をヒラヒラさせながら淡々といった。
その時、あたしの中で何かがピシッと音をたててヒビが入った。

「は………反省文…… ??」

「……まさかと思うけど…沙菜…… ??」

「…忘れてた……。南と直のことしか頭になかった……。」

「沙菜…;; じゃあ、あたし1人で出してくるわ。」

「えぇ~~っ !!! お願いっ !! 見捨てないでぇ (;_;) 今日は直にも先帰っててって言ったから1人なんてヤダよぉーーーーーっ (泣) 唯~っ(TДT)」

「ごめんね。沙菜 ☆ あたしも部活行きたいんだわ ** 」

唯は登場人物紹介で書いたとおり、テニス部の部長で、去年の高総体では関東大会でベスト5に入るくらいすごい選手だ。


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