ファースト・ラブ
第2章 第1章
「行ってきまーす !!」
玄関の扉を開けてそう言った。何となくいつものくせで
カバンからミラーを取り出し
身だしなみをチェックしてから門を出る。
「あ…。」
家の門を出ると、数m先に作業服に頭に真っ黒のバンダナを
つけている翔さんが歩いている。
あたしは翔さんにかけよる。
「あ、沙菜ちゃん。おはよ★*゜」
翔さんはカッコよく、人懐こい優しい笑顔をこちらに向けてくる。
「おっ…おはようございます!!翔さん♪♪」
あたしは自然にあたしらしく
明るく笑顔で翔さんに挨拶をした。
翔さんはあたしの初恋の人。あたしは2年前にあたしの近所に翔さん一家が引っ越してきてから
ずっと翔さんが好きだ。