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ガーディスト~君ヲ守ル~

第10章 覚醒



悲しい感情が溢れてきた。






「…さん」



「東さん」




目を開けると、心配そうに見つめる祐司の姿があった。




「…ゆーじ…」



視界はぼやけてよく見えない。



「つばき…?」



涙が頬を伝っている。




「…どうしたんだろ…あたし…すごく悲しいの…」




なぜだかわからないけど、



悲しい感情が流れ込んでくる。





これは…



つぐみさんの感情?







祐司はそっと頬に伝う涙を拭った。




「俺が…彼女を苦しめてるのかもしれない…」




祐司は哀しい表情をした。




「…ゆーじ…」




つばきは涙を拭い、自分の頬をパチパチと叩いた。




「ん、もう大丈夫」



つばきはニカッと笑った。




「目が覚めたみたいね」



カーテンを開けて、祐司の背後から女性の看護士が入ってきた。



「あ…」



そっか、何か見たことある風景だと思ったら医務室だったんだ。



「あなた、よく倒れるわね。あまり彼氏に迷惑かけちゃだめよ?」



「か、彼氏!?」



「あら、違うの?」



「違いますっ」



(嬉しいけど…)



つばきは祐司をチラッと見た。
もう穏やかな表情に戻ってる。
つばきはホッとした。


「動けるか?」


「うん」



祐司とつばきは医務室を後にした。



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