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ガーディスト~君ヲ守ル~

第13章 和解

その後、祐司と共に護や肩を撃たれた警察官は、治療室に運ばれ緊急手術が行われた。手術は無事成功し、3人は病室のベッドで眠っている。





つぐみは一人、一階のロビーのソファーに座り、複雑な表情を浮かべていた。
頬には涙の跡が残っている。





そんな姿を、遠くから見つめる圭吾。
圭吾はゆっくりとつぐみに歩み寄った。





「こんな所にいたんですか」





圭吾の声がして、つぐみはハッと目を見開いた。だがそのまま、圭吾の方には振り向かず、少し困った顔をして黙る。





その様子に圭吾は苦笑し、つぐみの背後に回った。そして後ろから優しく抱きしめる。





「!」





「…心配させて、すみません」





圭吾はつぐみの耳元で優しく囁いた。





「…っ」





圭吾の息が、温もりが、伝わってくる。
ちゃんと生きているんだと、確信できる。





「あさ…ひなさん…」





つぐみは震えた声で圭吾の名を呼んだ。





「なんですか?」






「…生きてて…本当に…良かったです…」





つぐみの瞳から、一筋の涙がこぼれ落ちた。





「…泣いているんですか?」





圭吾がつぐみの顔を覗くと、





「泣いてないですっ…」




そう言いながら、つぐみは顔を手で隠す。





クスッと圭吾は微笑し、つぐみの隣に座った。




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