テキストサイズ

ガーディスト~君ヲ守ル~

第13章 和解

「俺のために泣いてるの?」





「ちが…」





「つぐみ…俺を見て?」





頑なに顔を隠すつぐみの両手首を、圭吾は優しく掴み、ゆっくりと引き剥がした。

涙でぐしゃぐしゃの顔が見える。
つぐみの潤んだ瞳は、圭吾の胸を熱くさせた。





「つぐみ…」





圭吾は愛おしそうにつぐみを見つめた。


つぐみもまた、まっすぐに圭吾を見つめる。






気持ちを確かめるまでもない…






圭吾はゆっくりと顔を傾け、

つぐみは静かに瞳を閉じた。







2人の唇が重なった。







甘い痺れが、全身を駆け巡る。











「…」





圭吾が名残惜しそうにゆっくりと唇を離すと、つぐみは顔を真っ赤にさせ俯いた。長い黒髪で顔が隠れる。

圭吾はクスッと笑い、つぐみの髪をかきあげた。





「…あなたは本当に、可愛い人だ」





そして額にキスをする。






ストーリーメニュー

TOPTOPへ