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ガーディスト~君ヲ守ル~

第14章 それぞれの道

2人の間に沈黙が訪れる。



つばきは告白をどう切り出そうか迷っていた。



「…つばきは、これからどうするんだ?」



「え…」



急に話を振られ戸惑うつばき。



「あ…え~と、多分しばらくバイト探しかなぁ。高校卒業してから働こうと思ってたんだけど、なかなか就職先決まらなくて」



「…そうか、つばきも就職活動中だったんだな」



「うん…あ、だから、余計につぐみさんと波長が合ったのかも」



「…かもな」




つばきは煌々と輝く満月を見上げた。




「…あたしね、実はやりたいことがあったんだぁ」



「やりたいことって?」



「…あのね、うちのお父さん、バイクのレーサーだったの。あたしとお兄ちゃんは小さい頃からサーキットに連れて行ってもらって、いつもお父さんの走る姿を見てた。
あたしもいつかお父さんみたいなレーサーになって一緒に走るんだって、ずっと夢見て育ってきたの…」



そう話し始めて、つばきはフッと瞼を伏せた。



「…だけど、その夢は一生叶えることができなくなってしまった…。あたしが高校一年生の時に、両親が交通事故にあって…2人とも死んでしまったから…」



「…」



「相手は皮肉にもバイクだった。山道のカーブで、反対車線にはみ出してきたバイクをよけて崖に落ちたの…」



祐司は、淡々と話すつばきの横顔を見つめた。


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