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ガーディスト~君ヲ守ル~

第14章 それぞれの道

「…つばき…」



祐司は真剣な瞳で、つばきを見つめた。



「え…」



見つめられてドキッとするつばき。



「少し…聞いてくれるか?」



「…うん」



つばきはドキドキしながら次の言葉を待つ。



「…俺は、今はこんな仕事してるけど、つばきたちに出会う前は、誰かを本気で守りたいと思わなかった。どこか冷めていたんだ」



「…」



「依頼人を守って死ぬことがあっても、それはそれでいいと思ってた…」



「…」



「だけど…」



祐司は切なげにつばきを見た。



「必死に自分の体を探すつばきを、初めて心から守りたいと思った」



「…っ」



ドクンと、つばきの心臓が波打つ。



「それはボディーガードとしてではなく、一人の男として」



「!」



驚くつばきの頬に、そっと手を添える祐司。




「俺はお前を守りたい…今もこれからもずっと…」



祐司は切なく微笑した。








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