ガーディスト~君ヲ守ル~
第2章 秘密のデート
「すごい、希望湧いてきたよ…あたし」
「良かったな」
「お待たせしました、クリームブリュレです」
店員がテーブルにクリームブリュレを2つ置いた。
「来た来た~♪腹が減っては戦はでき ぬってね♪」
『つばき』はスプーンを手に取ろうとした。
「待った」
「え?」
「確認する」
そう言って俺は、クリームブリュレをスプーンですくって、一口食べた。
「なっ…!」
「ん、大丈夫」
『つばき』は口をあんぐり開けている。
「信じらんない!普通はレディファーストでしょ?!」
「毒味だよ」
「毒味?なんで?」
「依頼人を守るため」
「…ボディーガードってそんなこともするんだ?」
「命を狙われてる場合な」
「えっ…あたし、狙われてるの? …あ、てゆか正確にはつぐみさんが?」
俺はフッと笑った。
「誰も狙われてねぇよ」
「え?じゃあ毒味する必要ないじゃん」
『つばき』はムスッとした。
も~、と言いながらクリームブリュレを口に含む。
「ん~、甘いっ」
『つばき』の顔がゆるんだ。