ガーディスト~君ヲ守ル~
第4章 バイト
幾つものビルが並んだ、オフィス街。
依頼者の会社は、ひときわ目立つビルの13階にあった。
受付を済ませ、エレベーターで上がる。
周りには、スーツを着たサラリーマンや、OLが足早く歩いていた。
警備員の姿もチラホラ見える。
「こんなに警備員いるんなら、俺らいらねぇんじゃねぇの?」
護は眉間にシワを寄せながら言った。
「心霊絡みだから、呼ばれたんじゃないですか?」
「あ、なるほど…………って、俺見えねぇのに?!」
「…見えましたよね、この間」
「いや…多分あれは幻覚…妄想…」
護は口ごもった。
「へぇ、じゃあ先輩は妄想で失神したんすね」
祐司はニヤリと笑った。
「はぁ?!
てか、んなもん怖くねーよ!
今度会ったらつっかまえてやるし」
「そうですか」
「俺の実力見せてやるよ!」
「頼りにしてますよ、先輩」
祐司は微笑した。