ガーディスト~君ヲ守ル~
第4章 バイト
「社長、先ほど健康食品会社の(株)カリーヌ様からお電話がありました」
圭吾が乙姫に報告する。
「警備の依頼で、今すぐ来てほしいとのことですが…」
「ん~じゃあ、護くんと祐司くんに行ってもらおうかな」
名前を呼ばれて、護は更にうなだれた。
「マジっすか~…」
相当しんどそうだ。
「頑張ってね。期待してるよ」
乙姫は、にこやかに笑った。
しぶしぶ立ち上がる護。
「ああ、そうだ。2人とも、これを持っていくといいよ」
そう言って、乙姫はデスクの引き出しから片手に納まるぐらいの、小さな袋を2人に渡した。
「なんすか?」
護が尋ねた。
「塩だよ」
ああ…と納得し、2人はそれをポケットにしまった。
「んじゃ、いっちょ行きますか~!」
護は背伸びをした。
「祐司、行くぞ」
「はい」
2人は会社を後にした。