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ガーディスト~君ヲ守ル~

第4章 バイト




「東さん、これもお願いね」

「はい」



デスクに向かってパソコンを打ち込む、つぐみ。


あれからつぐみはバイトを探していた。
ここ最近出費が多く、生活に不安を感じたためである。
広告で急募のアルバイトを見つけ、運良く働けることになった。



「あ、ごめん、これ30部コピーしてきてくれる?」

「わかりました」



つぐみは席を立って、コピー機に向かった。
周りでは社員たちが黙々と仕事をこなしている。



「ちょっと!こんな狭い通路に物置かないでくれる?」


甲高い女性の声が聞こえてきた。



(厳しいなぁ…私も怒られないようにしないと…)



つぐみは、紙をコピーにセットした。



(時給良かったから飛びついちゃったけど…めちゃくちゃ忙しいし…)



これじゃあ、就職活動できないかも…とつぐみは嘆く。



ふと、受付に立っている人影が目に入った。


「!」


祐司と護だった。
そう、つぐみは冴子の会社で働いていたのである。



(うそっ…)



つぐみは動揺した。



「何ボーっとしてるのよ」



突然背後で声をかけられる。
振り向くと冴子だった。



「すっ、すみません!」

「一瞬たりとも気を抜いちゃだめよ!」


そう言って冴子は別室に入って行った。



(こんなところにいるなんて……まさか社長も霊関係で?)



つぐみは一気に不安になった。



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