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二度目の初恋

第2章 バレンタインと告白

2月14日。
バレンタインです。



みんな好きな人にチョコ渡すみたいで、緊張しながらも楽しそう。


あたしは生憎渡す人なんていません。



友達からも貰うばっかだし。


女子としてどうかなのかって話だよね。


紘夏は、池田陽翔にチョコあげるんだろうなー。


彼氏も好きな人もいない女子にとってバレンタインはどうでもいい行事だ!



「彩葉!!ちょっと着いてきて」


「いいけど、何処に?」


「4組!」



コイツ……。

彼女が彼氏にチョコを渡すラブラブなシーンをあたしに見せるつもり!?


「一人で行きなよ」


「えぇ!?今いいって言ったじゃん!」


紘夏は手に持っている小さな袋をぎゅっと握る。


「だって、どうせチョコ渡すんでしょ?それなら一人で行った方がいいって」


あたしが行ったって邪魔だって。


「でもー。恥ずかしいし……」


両想いの相手にチョコ渡すだけでしょ?

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