トライアングル・ラブ -素直になれなくて-
第4章 涙
時間というものは、何もしないでいるときと何かを熱中してやっているときだけ、早く進むものだと俺は思う。
入学してもう約4ヶ月。
何もしないであっという間に時間だけが過ぎた。
「あぢー。あぢーよー。」
俺の部屋で、俺のベッドで寝っ転がってうちわをパタパタ扇いでいる純。
夏休みになると俺の部屋が一種のたまり場となる。
「明日からは夏期講習で?文化祭の準備だ?やってらんねーよ。」
俺たちの高校は、夏休み明けに文化祭があるため、夏休み期間は主に文化祭の準備。